体験してみましょう
催眠はどんなものか、簡単に体験してみましょう。
下に8個の体験を用意しました。人それぞれ、反応する部分が違うと思いますので、すべてにうまく反応しなくて当然です。
また、これは自己催眠ですので、
セッションで行われている催眠とは別物です。「うまくいかない人は催眠に入れない人」というわけでは決してありません。
気を楽にして、遊び感覚でやってみてくださいね!
目をつぶってイメージするところがたくさん出てきます。あらかじめ文章を読んでから体験していただくのが理想ですが、覚えられない場合は、途中で目を開けて確認し、再び目を閉じてそこから続けていただいても
構いません。また最後にあるピンク色の文章は、その体験が終わった後に読んでください。
尚、催眠状態から抜けられなくなることはありませんが、そのまま眠くなってしまうこともありますので、できれば就寝前にお楽しみください。
一通りの体験が終了しましたら、必ず覚醒を行ってください。
(注:体験は自己責任でお願いいたします。このページの記述によって生じたいかなるトラブルや事故について、当方は一切責任を持ちません)
<準備>
<1>レモン
<2>薬指
<3>バケツの水
<4>両手の温度
<5>風船
<6>指の輪
<7>大男
<8>レモンジュース
<覚醒>
<体験のヒント>
<準備>
まずは、準備の方法をすべてお読みくださり、十分にやり方を覚えてからはじめてください。
下の2つの円(ここをクリックすると別窓で開きます)を、遠くを見るようにぼんやり眺めてください(立体視して下さい)。
次第に円が3つに見えてきます。
円が3つに見えたら、真ん中の円の中心を見つめてください。
円が3つに見えない場合は、次の事を試してください。
1. 少し画面から離れて見る。
2.意識的に瞳孔を開いて見る。
3.天井を見つめ、その焦点のまま画面を見る。
3つに見えない場合は、左の円の中心を見つめて続けてください。
立体視ができるかできないかは、催眠とは全く関係がありませんので、ご安心下さい。
見つめながら、ゆっくり息を吸って〜、ゆっくり吐いて〜、を繰り返します。
自分の意識や頭で考えていることが、どんどん円の中心に吸い取られていくのを感じてください。
これを続けると、次第に3つの円の見え方が変わり、目がチカチカしてきます。両側の円が見え隠れしてくるかもしれません。目が疲れて、目を閉じたくなるかもしれません。
そうなったら、ゆっくりと目を閉じてください。(いつまでも 見え方が変わらない場合は、1分ほど続けてから目を閉じてください)
目を閉じたら、深呼吸をしながら数字を 10 から 0 まで逆に数えてください。(息を吐くときに数字を数えてください)
0 まで数えたら、そのままゆっくりと目を開けてください。これで準備は完了です。
|
|
<1>レモン
それでは、目をつぶって次のように想像してください。
目の前にレモンがあります。それをナイフで半分に切ってください。
そして目を閉じたまま、上を向いて口を開け、空想のレモンを右手に持ち、口の中にレモンの汁を絞り出してください。
果汁が口の中へはじけ飛びます。とっても瑞々しく、すっぱいレモンです。
唾液がたくさんでてきましたか?
<2>薬指
机の上に左手を広げて置いてください。そして親指から順に、指を上がるところまで上げて、下ろしてください。
薬指が一番上がりにくかったと思います。
次に、机に手を置いたまま、左手の薬指の爪の白い部分をじーっと見つめてください。そして心の中で、「薬指が楽に上がる」と唱えながら、右手で左の肩から薬指の指先まで、3度さすってください。
さぁ、薬指を上げてください。
さっきよりも楽に上がったことに気がつきましたか? あまり実感が出来なかった方は、両手を机の上に置き、右手と左手の両方の薬指を
同時に上げてください。左手の方がずっと楽に上がるのが感じられるでしょう。
<3>バケツの水
手の平を上にして、左腕をまっすぐ、肩の高さで前に伸ばしてください。そして目をつぶり、自分の手の平には空のバケツの柄が載っているのを想像してください。想像ができましたら、ゆっくりとそれを握ってください。バケツにはホースが入っていて、ホースの先は水道に繋がっています。目をつぶったまま、右手で水道の蛇口をいっぱいに回してみましょう。初めは軽かったバケツも、水がだんだん入ってきて、とっても重たくなっていきます。腕を上げていられないくらい、重〜くなっていきます。
重さで手が下にさがりましたか? 下がらなかった方は、右手も同じようにまっすぐ伸ばしてみてください。左手の方がはるかに重いのが感じられるでしょう。
<4>両手の温度
目をつぶり、目の前にふたつのバケツがあるのを想像してください。左のバケツには、お風呂からくみあげた、とても温かいお湯が入っています。そのお湯の入ったバケツに左手を入れてください。ポカポカと、とても温かいです。
呼吸するたびに、左手がどんどん熱くなっていきます。
今度は右のバケツに意識を向けてください。右のバケツには、たくさん氷の入った冷水が入っています。右手をその中にいれてみましょう。とっても冷たいですね。
呼吸するたびにどんどん右手が冷えて、手を抜きたくてしょうがなくなります。
さぁ、両方の手をバケツから抜いて、目の前でぴったり合わせてください。
左手の方が温かいのを感じられますか?
<5>風船
目をつぶり、目の前にヒモがたれているのを想像してください。そして、その空想上のヒモを、左手でつまんでください。そのまま上を向き、心の目でヒモの上につながっている真っ赤な風船を見つめてください。とても大きな風船です。風船にはヘリウムガスがたっぷり入っています。風船は
息を吸うごとにどんどん大きくなりながら、だんだん上にあがっていきます。
するとヒモをつまんでいる左手も、風船に引っ張られてだんだん上にあがっていくのが感じられます。はじめはゆっくりですが、風船がふくらめばふくらむほど、信じられない勢いで手が引っ張られていきます。
手は上にあがりましたか? うまくあがらなかった方は、目をつぶったまま、左手でつまんでいるヒモをはなしてみてください。途端に
左手が重くなったのが感じられるでしょう。
<6>指の輪
左手を軽く開いてください。人差し指と親指の指紋の部分に、強力な接着剤がたっぷり塗ってあるのを想像してください。そして人差し指と親指を、指紋が合うようにぴったりくっつけてください。なるべく接地する面積を増やして、指と指との間の空間をなくしてください。
くっついたら、今度はできるだけ指に力を入れましょう。人差し指と親指が強く押し合うようにしてください。ぎゅっと、強く、もっと強く。
力を入れたまま、親指の爪にある白い部分をじっと見つめ、心の中で、「指がくっつく。硬い。離れない」と何度も唱えてください。
頭の中がその言葉で満たされるよう、他の言葉が入ってくる余裕を与えずに繰り返してください。
「指がくっつく。……硬い。……離れない」 息を吸うごとに、指の力がどんどん強くなるのを感じてください。
しばらくすると、ある瞬間から本当に指がくっついて離れなくなります。それを感じたら、ゆっくりと離そうとしてみてください。絶対に離れません。
いかがですか? 離れなくなってしまった指は、「力が抜ける」と心で唱えながら、ぶらぶらと大きく振れば、自然に指が離れて元のように戻ります。
<7>大男
椅子(またはソファー、またはベッド)の前に、かかとを揃えて立ってください。(キャスターつきの椅子は危険ですので、それ以外の椅子を使ってください)
目を閉じて、できるだけゆっくりと、後ろに倒れるような感じで椅子に座ってください。
このとき、できるだけまっすぐの姿勢をたもち、我慢が出来なくなったら座るようにしてください。座ったら立ち上がり、これを3回繰り返してください。
もう一度かかとを揃えて立ってください。目を閉じたまま、自分の後ろにはプロレスラーのように大きな男がいて、両手を自分の両肩にかけているところを想像してください。
そして心の中で、「3つ数えると、後ろに倒れる」と唱えてください。
男が両肩を強く後ろに引っ張っているのを想像しながら、心の中で「1、2、3」と唱えると、体がすーっと後ろに引っ張られ、本当に立っていられなくなります。我慢が出来なくなったら、そのまま椅子に座りましょう。
引っ張られる感覚を感じましたか? うまくいかなかった方は、椅子ではなく、誰かに後ろに立ってもらって体を支えてもらってください。3回自分で倒れたあと、同じように大男が肩をひっぱるイメージをしてみてください。心の中で「すーっ」と言うと、本当にすーっと後ろに引っ張られるのが感じられます。
<8>レモンジュース
味覚というのは、五感の中では最も当てにならない感覚器官です。あるテレビ番組で、目隠しをされたタレントがいろいろな食べ物を食べさせられ、それが何かを当てる、というゲームをやっていました。いつも当たり前に食べているものであっても、目を閉じて、事前にそれが何なのかという情報のない環境では、驚くほど正解率は低くなってしまいます。
味覚は、色や匂いなど、他の感覚器官からの信号にとても左右されやすく、簡単に錯覚を起こします。同じコーヒーでも、こげ茶色のカップに入っているととても濃く感じますし、黄色いカップに入っていると、とても薄く感じます。
さて、水を入れたコップを用意してください。これからこの水をレモンジュースにしてみます。
<準備>をもう一度行ってください。
そして目をつぶ
ったまま、レモンをイメージしてください。とっても黄色くて、大きなレモンです。それをナイフで半分に切ってみましょう。果汁は切り口からほとばしり、レモンのすっぱい匂いが途端にあたりに広がります。その半分になったレモンを、コップの上でぎゅっと絞って、果汁をコップに落としましょう。ひとつが終わったら、もう半分も同様に絞ってください。
次に、ガムシロップをイメージしてください。喫茶店でアイスコーヒーを頼むと出てくるような、小さなカップに入ったガムシロップです。その蓋を開けて、コップの中に全部入れてしまいましょう。
そしてコップの中身をかき回してください。コップの中でレモンの果肉がぐるぐる回っています。
さぁ、そのコップを鼻に近づけて匂いをかいでみましょう。レモンのとってもすっぱい匂いが感じられますね。
それでは目を閉じたまま、ゆっくりと飲んでみましょう。一度にたくさん飲むのではなく、一口ふくんで、口の中でそれを転がし、味わってみてください。
水がレモンジュースに変りましたか? もしかしたら、砂糖水のような味になった方もいらっしゃるかもしれませんし、レモンジュースではないけれど、水とは違った味に感じられた方もいらっしゃると思います。
はじめはうまくいかなくても、水と違った味に変ったのならば、その感覚をぜひ楽しんでください。
もしまったく味が変らなかったならば、まずは本物のレモンで同様にレモンジュースを作り、どんな味か試してみてください。レモンジュースの味が鮮明に心に焼きつくことにより、次回からは一層イメージがしやすくなると思います。
<覚醒>
体験を終了するときには、以下の方法で催眠状態から覚醒してください。
目を閉じて、大きく深呼吸を3回し、心の中で「5つ数えるとすっきり目が覚める」と唱えてください。
そしてゆっくりと、「い〜ち、に〜、さ〜ん、し〜、ご〜」と数えて目を開け、大きく伸びをしてください。
<体験のヒント>
「なんか上手くいかないなぁ」と思った方は、体験のヒント
をご覧ください。
このヒントは、必ず一度すべての体験をした後、開いて下さい。いきなりヒントを見てしまうと、うまく体験できるものもできなくなってしまう可能性があります。
「完全熟睡マニュアル」(桜井著)には、更に多くの催眠体験の方法が掲載されています。また、付属CDを聞くだけで、催眠状態を体験できます。
催眠の原理についてもわかりやすく解説されていますので、ご興味のある方は、是非、お試しください。