上に立つ人間の条件
以前、叔父が、お酒の席でこんなことを言っていました。
「上に立つ人間には二つの条件がある。ひとつは、人を使うことが上手い、ということ。もうひとつは、汚れる仕事を率先してできる、ということ」
叔父は小型ビデオカメラの製造メーカーの社長をしており、恐らくこれは、たくさんの経営者を観てきた中から学んだことなのでしょう。
人を使うのが上手い、というのは、人を信頼して任せられる度量のことかもしれませんし、相手を褒めながら上手く動かすテクニックなのかもしれません。その仕事に一番適しているのは誰なのか、部下の素質を見抜く能力も必要でしょう。いずれにせよ、一番大切なのは、普段から部下の模範となる生き方ができているか、ということだと思います。これは次の「汚れる仕事」の話とも関係しますが、大変なことは全部部下にやらせて、手柄だけ独り占めするような上司では、部下もついてはいかないでしょう。「この人のためなら」という気持ちを部下が持っているかどうかが問われるのではないかと思います。
汚れる仕事を率先してできるかどうか、というのは、文字通りですね。どんなに偉くなっても、手の汚れる仕事、大変な仕事、面倒くさい仕事、格好悪い仕事、誰でも出来るような仕事を率先して自分からやることで、部下がついて来るのではないかと思います。